20万円を超える修理や工事費用について、「本当に経費にできるのか」と不安になることは少なくありません。しかし結論から言えば、20万円以上でも状況によって修繕費として経費計上が可能です。補修や改修の目的が原状回復や日常的な維持管理に該当すれば修繕費となり、逆に価値の向上や耐用年数の延長を目的とした工事であれば資本的支出(固定資産計上)が原則となります。これは、国税庁のガイドラインでも品質向上や性能のアップが資本的支出の例として取り上げられていることからも明確です。
本記事では、まず支出内容の判定を最優先としたうえで、3年以内の周期性、1件あたり60万円未満、または前期末取得価額の10%以下、そして7対3の按分基準など補助的な基準の使い方を順に整理します。外壁塗装や屋根修理、設備交換といった実務でよくある工事を例に、同等交換と性能アップの違い、仕訳や減価償却の手順、見積書の内訳の分け方や証拠資料の整え方まで、実務で使える知識としてまとめました。
不動産や建物の管理、会社の経理・会計で迷いやすい「費用か資本か」の判断も、判定フローやチェックリストで一目で確認できるようにしています。専門家に相談する前に論点を整理したい方にも役立つはずです。
修繕費と20万円以上の支出は経費になるかを今すぐチェック
20万円を超えても修繕費にできる条件の全体把握
20万円を超える工事費用でも、その工事の本来の目的が原状回復や維持管理であれば修繕費として経費計上できる可能性は十分あります。判断は「内容が先で金額が後」という順番が最も安全です。まず、性能の向上や耐用年数の延長など価値向上に該当する工事かをチェックし、該当する場合は資本的支出として固定資産計上・減価償却を適用します。判断が難しい場合は、1件あたり60万円未満、または前期末取得価額の10%以下であれば修繕費に計上できる可能性が高まります。
さらに3年以内の周期で繰り返す修理も、修繕費として認められやすい実務上のポイントです。どちらにも該当しない場合や区分が難しいときには7対3の按分基準を活用し、原状回復部分を修繕費、改良部分を資本的支出として分けて処理します。個人事業主や不動産管理でもこの考え方は変わらず、支出の性質や証拠資料の整備が大きなカギとなります。
ポイント
原状回復=修繕費、価値向上=資本的支出
1件60万円未満や取得価額の10%以下は修繕費の目安
3年以内の周期の修理は修繕費にしやすい
修繕費の金額上限はある?実務で知っておきたい判断基準
修繕費には一律の金額上限は設けられていません。実際の判定は金額ではなく、支出の性質および実務通達に基づく判定基準によって決まります。実務ではまず、工事が本当に原状回復を目的としているかを確認し、その上で金額基準を補助的に当てはめるのが一般的です。たとえば修繕費が20万円以上でも、内容が原状回復であれば修繕費にできるケースが多く、修繕費が60万円以上の場合でも、取得価額の10%以下や3年以内の周期といった補助基準に該当すれば経費計上が可能なこともあります。
逆に、明確に耐久性の向上や改良がある場合には資本的支出として減価償却の対象となります。判断が難しい場合は7対3の按分基準や見積書で内訳を分解することで、修理部分と改良部分を分けやすくなり、税務・会計処理も明確になります。個人事業主の確定申告の場合も同様で、事業用と個人用の按分や勘定科目(修繕費)の正しさを意識することが重要です。
補足しておくと、修繕費が30万円以上や100万円以上になった場合でも、それだけで自動的に資本的支出になることはありません。内容と基準の両面から冷静に判断しましょう。
個人事業主が身だしなみや印象管理の経費化を考える際、薄毛治療や自毛植毛の費用相場やクリニック選びの基準が気になる方は、植毛研究部 | 自毛植毛を通じて「カッコイイをあきらめない」方を応援!が参考になります。
参考:植毛研究部 | 自毛植毛を通じて「カッコイイをあきらめない」方を応援!
修繕費と資本的支出の違いは原状回復と価値向上でわかりやすく判別
原状回復や維持管理の支出は修繕費として経費化できる
「壊れたから直す」「劣化したから元の状態に戻す」。このような目的で行う修理や補修工事は、事業用の固定資産の維持管理費用となり、基本的に修繕費として計上できます。たとえば、事務所のエアコンを同等性能のものに交換した場合や、床を同等の材質で張り替える、機械設備の消耗部品を標準品で交換するなどの支出は、資産価値を高めず耐用年数も延長しないため、費用計上が妥当です。
金額が大きくなったとしても、内容が原状回復中心であれば修繕費として認められる可能性があります。特に「修繕費が20万円以上」といった場面でも、実態が維持管理であることを示す資料の準備が大切です。見積書や契約書に原状回復作業の項目を明記し、性能向上を伴わないことを説明できる形で残しておきましょう。個人事業主の事務所や不動産に関するメンテナンスでも同じ考え方が適用され、事業との関連性を明確にしておくことがポイントです。
同等材での交換や軽微な補修は修繕費として計上しやすい
事業用部分の修理であることを資料や証拠で示すと判断が安定する
修繕費の金額上限は一律ではなく、内容説明が最も重要
外壁塗装や屋根修理の境界線はここにある!見極めポイントを詳しく解説
外壁塗装や屋根の修理は、「原状回復」と「価値向上」が混在しやすい典型的な工事例です。既存と同程度のグレードの塗料で再塗装したり、色合わせを重視した補修、自然災害で破損した屋根瓦の復旧などは、機能維持や原状回復に該当し、基本的に修繕費として認められやすい支出です。
一方、高耐久フッ素塗料などへのグレードアップ、断熱や遮熱性能の加算、屋根材をより高性能なものに全面更新して耐用年数を大幅に延ばす工事は、資産の価値向上や期間延長に該当し、資本的支出(固定資産計上・減価償却)の対象となります。判断が難しい場合には、見積書の内訳を明確に分け、原状回復部分は修繕費、グレードアップ部分は資本的支出という形で区分するのが賢明です。そのため、「修繕費が20万円以上」でも、原状回復部分は費用化できる可能性が十分に残ります。
工事名だけで判断せず、工事実態を契約書や仕様書で説明できるようにしておくことが、誤った判定を避ける大切なポイントです。
価値向上や使用可能期間の延長は資本的支出で資産計上が基本
資産の機能を高めたり、耐用年数を実質的に延ばす工事の場合には、資本的支出として固定資産に計上し、減価償却で費用化していくのが原則です。例えば、建物の断熱強化リフォーム、電気設備の高容量化や拡張、省エネ高性能な空調への全面更新などは、価値向上や耐用年数延長の効果が明確なため、修繕費ではなく資本計上が妥当となります。
ここで気になるのが金額基準ですが、内容が明確でない場合に参照する実務基準として、1件60万円未満や取得価額の10%以下は修繕費として処理しやすいとされていますが、まずは原状回復か価値向上かという軸で判断することが大切です。「修繕費が20万円以上」となった場合も、費用計上か資産計上かの分岐点は内容の判定が出発点になります。
工事の目的を最初に確認(原状回復か、改良や拡張か)
性能向上や耐用年数延長の有無を整理する
金額基準を補助的に適用(60万円未満や10%以下など)
この手順を守れば、会計・税務の処理がぶれにくく、個人事業主も法人も一貫した経理判断が可能となります。
修繕費と20万円以上の金額基準をケース別にわかりやすく使い分け
3年以内に行う修理や維持管理の支出はどう扱うべきか
「想定より高額になったけれど、経費にできるのか」と迷う場合でも、おおむね3年以内の周期で繰り返し行われる修理や保全作業は、原則として修繕費として扱える可能性が高いです。たとえば、事務所外壁の定期塗装や建物共用部の床補修、設備の定期的なオーバーホールなど、原状回復や機能維持が目的であれば20万円を超えても修繕費として計上できる余地があります。
重要なのは、実施頻度の根拠や保全目的の明確化です。具体的には、保守契約書や点検記録、劣化の様子を示す写真、見積書の内訳を経理・税務で説明できるかたちで保存することがポイントです。また、修繕費が20万円以上続く場合でも、工事の実態が維持管理中心か、また資本的支出となる改良部分が混在していないかを確認することが大切です。混在している場合は、後述する按分の考え方が有効です。
60万円未満や取得価額の10%以下基準の活用法
修理内容が原状回復中心であるかどうかがはっきりしない場合は、実務でよく使われる形式基準を補助線として活用します。その際のコツは、適用する順序と根拠資料の整備です。まず1件ごとに60万円未満かどうかをチェックし、同時に対象資産の前期末取得価額の10%以下かどうかを計算します。いずれかを満たせば、修繕費として処理できる可能性が高まります。
計算時には、資産台帳や固定資産管理システムで取得価額や改良履歴を確認し、「建物全体」「建物附属設備」「機械装置」など資産区分を取り違えないよう注意しましょう。さらに、工事項目ごとの分解(例:部材交換、補修作業、人件費、足場設置など)を見積段階で依頼しておくことで、修繕費が60万円以上に見えても、分割計上できる対象がないかを検討しやすくなります。形式基準はあくまで補助的なものなので、原状回復か価値向上かという実態確認とセットで使うのが正しい方法です。
周期性:3年以内で定期的に繰り返されるか(点検記録や保守契約の有無を確認)
60万円基準:1件単位で判定し、見積や請求で工事範囲を確認
10%基準:前期末の取得価額を基礎に計算し、資産区分の間違いを防ぐ
このような基準をしっかり押さえることで、補修工事に関する経費計上も自信を持って対応できるようになります。
短時間での可否判断には、上記の3点を同時にチェックすることで判断精度が一層高まります。
7対3の基準で修繕費と資本的支出をしっかり按分
グレーゾーンに該当する補修工事では、修繕費と資本的支出を7対3で按分する考え方が大いに役立ちます。例えば、外壁の補修工事(原状回復)に加えて、高性能断熱材の追加(価値向上)が含まれる場合には、原状回復分を修繕費として処理し、改良分を資本的支出として固定資産計上し減価償却するという流れです。按分のポイントは、1.工事項目の技術的区分、2.費用見積の明確な根拠、3.写真や仕様書などの客観的な裏付け資料です。また、一度採用した按分ロジックは継続適用が求められるため、年度をまたいでも会計処理の一貫性が保たれ、税務署への説明もスムーズになります。特に修繕費20万円以上など高額となる場合は、按分の工夫で会計と税務の整合性を確実に確保することが非常に重要です。
按分の進め方(ステップ)
工事範囲を原状回復部分と改良部分に技術的に区分する
見積書を区分内容に沿って金額を再配賦する明確な根拠を作成する
改良部分は固定資産に資本計上し、耐用年数に基づき減価償却を実施する
修繕部分は修繕費として当期費用計上する
翌期以降も同じ基準で継続的に処理する
数字の根拠とセットで残しておくことが、判断の客観性と説得力をより高めるポイントです。
修繕費と減価償却の違いで税金がどう変わる?賢く比較
修繕費で計上する場合の仕訳と費用計上タイミングを徹底解説
修繕費として処理できれば、その支出は当期の費用に一括計上できるため、利益と税金を当期に圧縮する効果が得られます。建物や設備の原状回復、老朽部分の補修、定期メンテナンスといった維持管理が修繕費の主な対象です。実務では「修繕費20万円以上でも原状回復が中心なら経費化可能か」を最初に確認し、さらに60万円未満や前期末取得価額の10%以下、おおむね3年以内の周期といった形式基準も参考に補足的な判断を行います。
仕訳は、請求時に「借方:修繕費/貸方:未払金」、現金払いなら「借方:修繕費/貸方:現金」などが用いられます。月次処理では、見積書や請求書の内訳書を保存し、改良要素が混在する工事の場合は区分計上を徹底すると税務対応がより安定します。個人事業主や不動産オーナーも同じ考え方を適用でき、私的利用部分がある場合は按分が必須です。支出の実態が維持管理かどうかを証憑で説明できる状態にしておくことも非常に大切です。
当期費用化でキャッシュフローの改善(税負担の軽減により資金繰りが楽になる)
修繕費20万円以上でも実態が原状回復なら経費化の余地がある
見積・契約・完了報告で原状回復の根拠を明示しやすい
補足として、期末をまたぐ工事は検収日ベースで計上時期を合わせると、月次ごとの利益変動を抑えやすくなります。
資本的支出なら固定資産計上と減価償却スタート!その流れを解説
資本的支出とは、資産の価値向上や耐用年数の大幅な延長をもたらす支出であり、固定資産に計上し、耐用年数や償却方法に従って減価償却します。修繕費20万円以上の工事で、性能アップやグレード変更が中心となる場合には、資本的支出として扱うのが適切です。仕訳は計上時に「借方:建物付属設備(または建物・機械装置等)/貸方:未払金」、決算では「借方:減価償却費/貸方:減価償却累計額」となります。
資本計上は当期の費用化が限定的となる一方で、将来の複数期間にわたり費用配分が安定し、資産性の説明も明確になります。判断が難しい場合は、見積内訳で原状回復部分と改良部分を分けて記載し、修繕費と資本的支出の併用も可能です。少額基準に該当しない高額案件でも、取得価額の10%以下などの形式基準を利用し一部を修繕費にできるケースも存在します。固定資産台帳には取得価額、取得日、耐用年数、耐用根拠をきちんと記録し、将来の税務調査に備えることが安全です。
税負担のタイミングが最も大きな違いとなるため、キャッシュフローの観点と実態の整合性を両立させることが重要です。修繕費と減価償却では、支出がどのように会計処理されるかで資金繰りや利益計画に大きな違いが生じます。
見積書や請求書の内訳で修繕費を守る!実務テクニックと保存資料
原状回復と改良で分ける内訳書の作成ポイント
修繕費を堅実に守るためには、見積書や請求書で原状回復と改良(価値向上)を分かりやすく分けて記載することが必要です。特に修繕費20万円以上の支出は、内容によって資本的支出に分類されやすいため、工事項目・材料・工数を細かく区分し、原状回復に該当する部分を明確にします。
例えば、同等品への交換や破損箇所の補修は「原状回復」として、断熱性能の追加や高グレードへの更新は「改良」として区別します。内訳には数量・単価・労務時間・使用部位を記載し、写真番号や図面参照番号を添えることで説明力が大幅に高まります。さらに、「3年以内の周期で行う修理」や「60万円未満/取得価額の10%以下」といった形式基準に関する注記も記載しておくと、経理や税務の判断が一段とスムーズになります。その結果、修繕費と減価償却の区分が明瞭になり、固定資産計上の要否も迷いにくくなります。
ポイント
- 原状回復/改良を見出しで明確に二分し、各項目を分類する
- 数量・単価・工数・部位を必ず記載して説明責任を確保する
- 注記で3年以内の周期や60万円未満・10%以下の形式基準に触れておく
- この整理ができていれば、修繕費金額上限の誤解を避けつつ、修繕費30万円以上や修繕費60万円以上の場面でも内容で説明できる体制が整います。
写真や図面・報告書の保管と固定資産台帳の更新で安心を確保
帳票の説得力は証拠資料の一貫性で決まります。施工前後の写真、被害や劣化の状況を示す報告、図面や仕様書の差分を揃えておけば、修繕費20万円以上のケースでも原状回復の実態を裏付けやすくなります。番号付きで写真を時系列に並べ、見積内訳の該当項目に写真番号や図面参照を記載することで、税務調査でも説明が通りやすくなります。さらに、工事結果が資本的支出に該当する部分は固定資産台帳に計上し、耐用年数や償却方法も明記します。一方、修繕費は修繕台帳や管理台帳に、発生日・部位・内容・周期性を記録しておくと、次回の判定や比較検討にも役立ちます。個人事業主や不動産の賃貸管理でも同様で、修理の原状回復性や支出の期間・価額を記録しておくことで、修繕費と減価償却どちらが有利かという短期的な視点ではなく、正しい区分で会計処理が可能になります。
施工前後の写真を撮影し、日時と部位をキャプションとして記録
図面や仕様書の変更点を明示し、差分を分かりやすくする
見積内訳に写真番号・図面参照を相互に記載
完了報告書で原状回復と改良の成果を明確に二分記載
固定資産台帳や修繕台帳を更新し、取得価額・耐用年数・周期を記録
個人事業主と法人で気を付けたい!修繕費の実務注意ポイントまとめ
個人事業主は修繕費がどこまで認められる?家事按分や経費化のコツ
自宅兼事務所の修理や建物の補修など、事業に必要な支出かどうかが最初の判断軸となります。原状回復や通常の維持管理に該当する部分は修繕費として経費計上が可能ですが、価値向上や使用可能期間の延長に当たる部分は資本的支出として減価償却します。自宅併用の場合は家事関連費が混在しやすいため、面積や使用時間などの家事按分の根拠をしっかり残すことが大切です。例えば水回りや外壁など建物全体に影響する工事は、事業用割合を明記して計上します。修繕費20万円以上の支出でも、工事内容が原状回復中心であれば経費化の余地は十分あります。迷うときは見積書や契約書、完了報告で「改良」部分と「回復」部分を分け、領収書と一緒にきちんと保存しておきましょう。個人事業主は青色申告決算書や固定資産台帳の整備まで意識しておくと、税務上の説明も通りやすくなります。
家事按分の根拠を面積・使用実態で明確化
原状回復は修繕費、価値向上は資本的支出で区分
修繕費20万円以上でも内容が妥当なら経費計上は可能
個人事業主が事業を軌道に乗せるには、経費管理だけでなく多角的な経営視点も重要です。様々な業界で活躍する経営者の生の声を発信する「Real Leaders Voice」では、事業運営のヒントが見つかります。
見積書で修繕部分と改良部分を区分し証憑保存
補足として、賃貸物件や事務所の定期的な補修(概ね3年以内)は、金額にかかわらず修繕費として扱える場合があるため、内容を明確にしておくことが重要です。
法人の修繕費処理は統一ルールでミス防止!継続適用の意義
法人では複数部門や拠点で補修工事が発生しやすいため、社内での統一ルールと継続的な適用が実務運用のカギです。基本原則は、原状回復は修繕費、価値や耐久性を向上させる支出は資本的支出として固定資産計上し減価償却します。判定が難しい場面では、60万円未満や前期末取得価額の10%以下などの形式基準、区分が不明確な場合は按分(いわゆる7:3の目安)を継続的に用います。修繕費20万円以上の工事案件は監査・税務調査で説明を求められやすいため、社内マニュアルでフローチャート、必要書類、承認フローを明文化しておくと安心です。部署横断で見積内訳を統一し、資本計上か費用処理かの判断と仕訳を期中から一貫させることが重要となります。年度をまたぐ工事の場合は仮勘定や未成工事との整合性も見逃せないポイントです。
工事の目的と範囲を最初に明確化し、原状回復か改良工事かを記録する
金額基準(20万円未満、60万円未満、10%以下)を順序立てて確認する
判断が難しい場合は按分を適用し、その基準を継続適用する
固定資産に該当するときは、台帳へ登録し減価償却を開始する
監査や税務調査に備え、証憑類を年度ごとに整理保管する
この運用を徹底することで、法人全体として処理の一貫性が保たれ、経理・税務・監査の三者間で高い整合性が実現します。
修繕費と20万円以上についてよくある疑問をまとめて解説
20万円を超える修繕費は修繕費として認められるのか?判断の基準が明確に
「修繕費が20万円を超えたら全額が資本的支出になるのでは」と不安に感じることも多いですが、最初に確認すべきは原状回復が目的かどうかです。壊れた部分の修理や既存機能の維持に費やされた支出は、金額が大きくても修繕費として扱える場合があります。次に、補助的な金額基準を用いて整合性を確認します。例えば、3年以内の周期で繰り返し発生する修理は修繕費として処理できることが多いです。さらに判断が分かれる場合は、60万円未満や前期末取得価額の10%以下であれば修繕費で処理するという実務的な基準も活用されています。また、原状回復と改良が混在する工事では7対3基準を適用し、工事内容に応じて合理的に費用と資本的支出に区分することが可能です。個人事業主や不動産を管理する場合も同様に、工事の実態や見積書・請求書など証憑の内訳をしっかり整備しておくことが、会計や税務の安全性を高めるポイントとなります。
ポイントまとめ
- 原状回復が主目的であれば修繕費、価値を上げたり使用可能期間が長くなる工事は資本的支出
- 3年以内の周期・60万円未満・10%以下の基準は補助的に活用できる
- 7対3基準を使い、混在工事を合理的に区分可能
(補足)「修繕費8萬」「修繕費八萬」などの少額工事については、金額だけでなく性質を確認することが重要です。金額のみで判断を下さないことが正しい会計処理の前提です。
修繕費に上限はあるのか?判断に迷わないためのポイント
修繕費には一律の金額上限は設けられていません。実務上は、工事内容が原状回復や維持のためのものであれば、金額が多くても修繕費として認められる余地があります。形式的な金額基準はあくまで補助的な判断材料として使われます。「修繕費が20万円を超えると減価償却しなければならないのか」「修繕費が60万円を超えた場合はどうなるのか」といった疑問も、最終的には工事の目的や資産への影響をもとに整理することが大切です。比較のための表を参考にすると、判断がスムーズになります。
押さえておきたいポイント
修繕費に明確な金額上限はない。可否は工事内容で決まる
修繕費と減価償却、どちらが有利かは節税効果の時期配分の違いにあり、まずは正しい区分が前提
修繕費が100万円を超えても原状回復が主目的なら、なお修繕費処理の可能性がある
個人事業主における修繕費の上限についても同様で、事業との関連性や区分基準の妥当性が大きなポイントになります。工事内容や証憑の整備を怠らず、合理的な判断を積み重ねていくことが重要です。
補修工事の計画と実行で失敗しないために
補修工事は、建物や設備などの資産を適切に維持し、長期的な価値を保つために欠かせない取り組みです。しかし、計画段階から実行、経理処理まで一貫した管理を行わなければ、無駄なコストや会計上のリスクが生じることもあります。ここでは、補修工事を進める際に押さえておきたいポイントを詳しく解説します。
補修工事の計画段階では、まず対象となる資産の現状把握が重要です。劣化や損耗の度合いを調査し、どの部分をどの程度補修するかを明確に定めます。この時、原状回復が主目的か、機能向上やデザイン変更などの改良も含まれているかを、関係者間で共有しておきましょう。また、工事の規模や内容に応じて予算を設定し、必要な見積書や計画書を整備しておくことが、後々の会計処理や監査対応をスムーズに進めるうえで役立ちます。
補修工事の実行と管理のポイント
工事を実際に進める際は、工程管理や安全管理に十分な注意が必要です。工事の進捗状況を定期的に確認し、現場でのトラブルや仕様変更が発生した場合は、速やかに記録・共有することが求められます。完了後には、工事内容や使われた材料、工事期間などを詳細にまとめた完工報告書を作成し、証憑として保管しましょう。これにより、後から会計区分や支出の妥当性を説明しやすくなります。
補修工事の経理処理と会計監査への備え
補修工事の経理処理では、原状回復を目的とした費用か、資産の価値向上や使用可能期間を延長する資本的支出かを的確に区分することが求められます。区分の根拠となる資料や証憑は、必ず整理・保管し、必要に応じて説明できるようにしておきましょう。加えて、処理基準や判断が曖昧になりやすい項目については、社内ルールや運用基準を整備し、継続して適用することで、経理・税務・監査の各局面でのリスクを最小限に抑えることができます。
補修工事のトラブルを未然に防ぐための工夫
補修工事は、現場ごとに内容や状況が異なるため、トラブルが発生しやすい分野でもあります。ここでは、よくあるトラブルとその予防策について解説します。
よくあるトラブル事例
- 工事内容が契約と異なる、仕様通りに仕上がっていない
- 工期が大幅に遅延する
- 追加費用が発生したが、事前合意がなかった
- 修繕箇所の不具合が再発する
- 工事後の清掃や原状回復が不十分
社内での補修工事の管理体制や運用ルールを整備するにあたっては、業務プロセスの標準化や品質管理の仕組みづくりとして、外部の専門機関による【ISOプロ】ISO認証・Pマークの取得運用支援|月間訪問者数No.1などのコンサルティングサービスを活用することも有効な選択肢となります。
参考:【ISOプロ】ISO認証・Pマークの取得運用支援|月間訪問者数No.1
トラブルを防ぐポイント
契約内容の明確化:工事範囲や仕様、納期、費用について書面化し、双方で合意する
現場管理の徹底:工事中は定期的に現場を確認し、進捗や品質を記録する
コミュニケーションの強化:工事担当者や依頼主と密に連絡を取り、変更や追加があれば速やかに協議・合意を得る
証憑類の整備:見積書・契約書・報告書などを保存し、トラブル発生時の証拠とする
アフターケアの実施:工事後の点検やメンテナンスを行い、不具合の早期発見・対応に努める
これらを徹底することで、補修工事に伴うトラブルを未然に防ぎ、長期的に資産価値を維持することが可能となります。
会社概要
会社名・・・株式会社アールペア
所在地・・・〒252-0231 神奈川県相模原市中央区相模原 5丁目9−3 2階
電話番号・・・042-713-1356

